鬼平犯科帳 二代目中村吉右衛門丈のシリーズをたまに見返すことがある。
まるで小説から出てきたようなハマリ役でセリフ廻しも貫禄も素晴らしい。
池波正太郎の原作も素晴らしいもので、さすが若いころから舞台付きの本を書いてだけあって情景描写とセリフの一言一言がそのままテレビの脚本になっているようなリズム感がある。
当時のテレビ時代劇は、ひとつの完成形であったように思える。役者さんもしっかりしており、小道具のひとつまでしっかり作りこんであるのが嬉しい。
今の時代のようにテレビ離れが進んでしまうと、このような金がかかる番組をつくる余裕もスタッフも揃わないのだろうか。寂しい限りである。