ZEN LIFE

寺生活のあれやこれや。日々の暮らし

二本のモンブラン

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二本のモンブラン

何を隠そう、万年筆愛好者です。写真のものは先代住職の遺品なのですが、長らく書けない状況が続いておりました。数年前にメーカーに修理を依頼しましたら、「部品を全て処分してしまったのでこの型のものは修理が出来ない」とのことでした。もし修理をするのであれば本社(スイスだったと思いますが)に送って修理しますが、数万円以上かかりますし時間もいつまでとはお約束できないのでお受けできかねますとのことでしたので残念ながらそのまま放置しておりました。ところが先日、テレビを見ておりましたら徳光さんの「路線バスの旅」で万年筆の修理をする職人がまだ居られるということが判り、早速ググってみましたら、近所にもそういう職人さんが見つかりました。

早速アクセスして本日修理をお願いしてみました。

kawakubofp.com

上の金色のキャップのものはペン先の状態も良く、洗浄していただいて金具を取り換え、キャップも閉まるようになりました。

もう一本のクラッシックなものはペン先の状態は良いものの、プラスチック部分の状態が良くなくて、劣化が進んでおり、細かいクラップが入っているとのことでした。

二本とも昭和40~50年頃に製作されたもので、40年以上もの時間が経過しております。

プラスティック部分の寿命はおよそ20年程度という話なので劣化で収縮することで本体の傷みが出るのは致し方ないと思われます。それでもペン先の洗浄とクラップの修復と保護をお願いし、これも復活しました。すると、ものすごく滑らかな書き心地が戻ってきました。

家に戻り、金のキャップのほうにもインクを充填し、早速書いてみましたが、以前よりも更に書き心地が良くなってまさに目からうろこが落ちた状況です。これがわずか数千円で出来るとは!ということで、些細なことですが非常に嬉しい一日となりました。